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引退までの道は長くなるばかり、働く人々の怒りが世界に渦巻く公開日:2023.03.13われわれの時代に最もゆっくりと忍び寄っている金融危機は、年金だ。財政が悪化し、先の世代に約束された年金が人口高齢化という現実の壁にぶつかっている。先進国の公的年金は既に政府支出の中で最大の項目だが、さらに拡大し他の優先項目に割く資金がほとんどなくなることが予想される。経済協力開発機構(OECD)のデータによれば、1980年には年金は国内総生産(GDP)の約5.5%相当だったが、2040年には10%を超える可能性がある。ほぼ全てのエコノミストが、退職年齢を遅らせ貯蓄を増やす必要性を説くが、年金改革は難しい。OECD加盟国のほぼ半数で、退職年齢引き上げの法制化は進んでいない。一部の国は政治的、社会的反動の激化を恐れて改革案を後退させている。 (Bloomberg 2月14日) ...