「年金は何歳から受け取りたい?」現役世代7割が答えた年齢は??

年金は受け取る年齢が遅くなるほど、受け取れる額が大きくなります。受け取る額を増やすために、「長く働いて、年金を受け取る年齢を上げたい」と考えている人はどのくらいいるのでしょうか。今回はマイナビニュース会員517人を対象に、「年金」についてアンケート。何歳から年金を受け取りたいと思っているのか聞いてみました。
(中略)
公的年金を受け取りたい年齢について聞くと、45.1%と約半数が「65歳」と答えています。定年後の再雇用制度で、65歳までの雇用を確保されていることもあり、ちょうどそのタイミングで年金の受給を開始したいと考えている人が多いのかもしれません。2位は「60歳」(21.5%)で、「61~63歳」(5.6%)を合わせると約7割が60歳~65歳で年金を受け取りたいと思っていることがわかります。

(マイナビニュース 2月17日)

年金を受け取る年齢をどうするか。60歳が近づくと誰しも考えることだが、とりあえず普通で良いという結論に落ち着くことが多い。自分の寿命もよく分からない中、長生きできなくて年金を受け取れないリスクも長生きして年金が足りなくなるリスクも正確に評価できない以上、あれこれ考えるより標準に合わせて見るというのも一つの選択だ。アンケートで約半数が65歳から公的年金を受け取りたいと答えたのは、そういう選択をする人が多いことを示している。

問題は、残りの半数だが、これは意見が分かれる。ただ、以前から、早く年金を受け取りたいと思う人の方が、年金受給年齢を遅らせたいと思っている人より多い。今回のアンケートによれば、2022年4月から受け取り可能年齢が75歳以下に拡大されても、75歳から受け取るようにしたい人は、わずか3.3%だ。「寿命がいつまでかわからないので、もらえるうちに早くもらいたい」という回答が目立つという。個人の判断としては合理的な面もあるが、あまりに多くの人が「早くもらいたい」と思うと、より高齢になったときに年金だけでは生活できない層が増え、生活保護の対象者が増加するなど、社会的なリスクが増大する。行政としては、高齢者の雇用拡大を進め、年金を早くもらわなくてもよい、あるいは、早くもらわない方が税制面で得だと思える環境を整備することが重要だ。