シルバー人材センター、子育て支援など職種増で女性に活躍の場

60歳以上の高齢者に就業機会を提供するシルバー人材センターで女性会員が増えている。約40年前は全体の2割台だったが、近年は4割近くに増えた。庭木の剪定(せんてい)や草刈りなど男性向けのイメージが強かったが、受付業務や子育て支援など女性のスキルを生かしやすい職種が増えたことが背景にある。
(毎日新聞 2月22日)

全国のシルバー人材センターで、女性会員の獲得の努力が続けられている。今までは、男性会員が多かったが、ほとんどの会社員が65歳までは定年延長や再雇用で仕事を継続するようになり、男性会員は減少傾向だ。逆に、高齢の女性の就労意欲は、年金への不安もあって、高くなっている。ただ、シルバー人材センターが紹介してきた既存の業務には、女性向けの仕事が少なく、女性求職者のニーズには十分に応えられていなかった。

ここにきて、ようやく職種のバリエーションが増え、女性の活躍の場を提供することができるようになってきた。特に、子育て支援は需要の多い仕事だ。子育ては男性もやるべきこと、とは言え、シニア層ではやはり女性の方がスキルがある。日中、保育園に子どもを預けていたとしても、家庭での支援は必要だ。高額収入の女性でも子どもをたくさん持つことを躊躇するのは、経済的な負担からと言うよりも、子育てに割ける時間が限られているからだ。シルバー人材センターが、今後とも、積極的に子育て支援のサービス拡大に努めることを期待したい。