シニア流調理のコツ、「煮る前に焼く」でおいしさアップ

シニア世代になると、食事中ふとしたときに、食べづらさやむせやすさなどを感じることがあるはず。
(中略)
表面だけでも油で焼いてから煮たり、野菜も炒めてから煮たりするとエネルギーとうまみが生かされてよりおいしくなるという。食材に油を少し含ませることで、食材がやわらかくなったりパサパサ感を軽減したりする効果も見込める。圧力鍋や電子レンジを使ってかたさを調整してみるのも手だ。
(日本経済新聞 2月1日)

歳を取ると、咀嚼が難しくなったり、誤嚥をしたりと、今まで普通にできていたことに、問題を感じることがある。そのようなとき、加齢のせいだと諦めず、調理の仕方や調理器具を使うことで、問題が緩和されるというのがこの記事の主旨だ。

同じようなことは、食事や調理以外の分野でも言える。たとえば、仕事でも、シニアになると、今までできていた業務に困難を感じることはある。そのような場合、シニアにはできないと諦めずに、業務プロセスを改善したり、作業の前処理を丁寧にしたり、ITやロボットなどの最新技術を活用したりと、様々な工夫を凝らせば、シニアでも生産性は下がらない。また、シニア向けの工夫は、往々にして、若い世代にとっても役に立つ。既存の仕事の仕方ありきで、シニアを排除してそれに合った人材を探すのではなく、シニアを含む確保可能な人材の生産性を上げるために仕事のあり方を改革するという意識を持つことが重要だ。