「令和シニア」がオンラインイベントに熱狂する理由

この数年でオンラインイベントに参加するシニア世代が増えている。実際にオースタンスの運営するシニア向け交流サイト「趣味人倶楽部」では、2000回以上のオンラインイベントが自発的に開催されている。なぜ「令和シニア」はオンラインイベントに熱狂するのか。
(日本経済新聞 8月3日)

新型コロナウイルスのパンデミックを経て、若者に限らずシニアの交流もオンラインにシフトしてきた。行動制限が解除されても、その流れは変わらない。感染状況が改善すれば、実際に会うリアルイベントも増えるだろうが、オンラインの魅力を知ったシニアは、オンラインイベントへの参加も続けるだろう。

筆者の高校の同窓生も、コロナ禍を契機にオンライン同窓会を開いている。リアルに会う同窓会は年一回程度だったが、オンラインなら月一回でも可能だ。距離に関係なく、遠方にいる人同士が一堂に会することができるのもよい。海外に赴任中の外交官も、赴任先からオンライン同窓会に参加している。

ただ、情報セキュリティーには気を付けた方がよい。たとえば、インターネット会議によく使われているZoomを、中国政府当局への情報漏洩の懸念から、使用禁止としている大企業は多い。会話データは暗号化するという仕様だとしても、会議アプリのベンダーが意図的に操作すれば、傍受は可能になる。趣味で使うのは問題ないが、話す内容には配慮が必要だ。