高齢者3割「仕事で収入」生きがい感じる、政府白書

65歳以上の高齢者の3割が収入の伴う仕事をしていることが16日、内閣府の調査で分かった。生きがいを感じる人も多く、政府は希望する高齢者の就業を後押しする考えだ。6月にも閣議決定する2022年版高齢社会白書に盛り込む。
(共同通信 5月16日)

働いている人が65歳以上の高齢者全体の3割に達するというのは、世界的に見ても比較的高い割合だ。65歳から70歳までに限れば、働いている人の割合はさらに高くなる。フルタイムの被雇用者の割合は4.8%だが、自営業や農林水産業など自身が事業者となっている人が1割近くいる。自営であれば、定年はなく、引退の時期は自ら決めることができるため、高齢になっても働き続ける人が多い。

自営の小売業や農林水産業は、日本の労働生産性を低くしている原因だと言われてきたが、一方で、高齢者の雇用の受け皿になってきたことも事実だ。事業者の数は、今後、後継者不足から減少していくことが予想されている。既存の自営業者に代わる新たな高齢者雇用の場をどうするのか、それぞれの地域が考えなければならない。

ひとつの方向性は、地域の事業者同士が協力し、組織を個人や家族の枠を越えた事業体に拡大することだ。それによって、高齢者同士が補完し合って事業を効率化し、労働生産性を向上させる可能性が広がるだろう。