石巻、水産業繁忙期助っ人漁師

猫の手も借りたい時、アルバイトの漁師やフリーの漁師があなたの船や町に駆けつけますーー。漁や養殖の繁忙期に、作業を手伝う学生や特定の船や漁協に所属しない漁師を派遣するプロジェクトを石巻市の団体が進めている。水産業の労働力不足を補い、若者を呼び込む一石二鳥を狙う。 三陸の若手漁師らでつくる一般社団法人「フィッシャーマン・ジャパン」(石巻市)などが3月から始めた人材育成プロジェクト「TRITON JOB SPOT(トリトン・ジョブ・スポット)」。同法人が仲介役となり、助っ人を求める水産関係者に人材を派遣する。
(読売新聞地方版 4月10日)

農業と同様、漁業でも高齢化が進んでいる。繁忙期になっても労働時間を延長することは難しい。手伝う人材を探しても、地域全体で高齢化が進んでいるため、人手の確保もままならない。こうした中、地域を越えて若い世代が漁業の手助けをしてくれる仕組みがあると、繁忙期の労働力不足を緩和させるのに効果がある。石巻市の「フィッシャーマン・ジャパン」はそうした活動の先駆けだ。繁忙期に十分な労働力が確保できれば、高齢者中心の漁業でも一定の年間売上を維持することが可能となり、漁業の持続可能性が高くなる。地域にも経済効果が波及する。

一般に、体力が衰えた高齢者が仕事を継続していくには、その業務を補完してくれる人や組織の存在が重要だ。体力を必要とする漁業や農業の場合は、特に、その重要性が高い。フィッシャーマン・ジャパンがその名のとおり、石巻だけでなく日本全国に渡って人材派遣を展開し、さらには、その名前を越えてフィッシャーマンだけでなく農業などの他の産業へも事業を拡大していくことを期待したい。