マツダ、定年延長 段階的に65歳まで

マツダは2022年度から定年延長や選択定年制を導入した。併せて定年後の再雇用制度を見直す。少子高齢化の進行などで要員確保が難しくなっていることから、年齢に関係なく活躍に見合った処遇で持てる力を最大限発揮してもらうのが狙い。22年度から定年を毎年1歳ずつ引き上げ、段階的に65歳まで延長する。60歳から定年年齢まで退職時期を選べる選択定年制も導入する。

(日刊工業新聞 4月4日)

定年を毎年1歳ずつ引き上げるので、現在、現役の社員は全員65歳定年となる。60歳から65歳までの間に退職したい人は選択定年制を使うこともできる。マツダの新たな定年制度は、企業にとっても従業員にとっても選択肢の幅の広い柔軟な制度だ。

自動車業界は、足元では、半導体不足などの影響により業績が圧迫されている面もあるが、長期的に見れば、成長が期待できる産業のひとつだ。日本国内に製造拠点を残していることもあり、国内での要員確保は欠かせない。定年を延長し、かつ、多様な選択肢を用意することで、経験豊富な技術者や技能者を維持するのは理に適っている。

ただ、ガソリンエンジン車から電気自動車への転換など、大きな変化に直面している業界でもある。過去の成功体験は、事業構造を一変させるような破壊的イノベーションを阻害する要因にもなりかねない。シニア従業員には、今まで蓄積してきた経験やノウハウを新たな事業に活用するとともに、過去の経験に囚われない新たな発想を持つことも求められる。