単発仕事請け負う「ギグワーカー」、新世代シニア就労も

空いた時間に単発仕事を請け負う「ギグ(Gig=単発)ワーカー」が増えている。求人と求職をピンポイントで結ぶ、スマホアプリの登場で可能になった働き方だ。従来のアルバイトと違って、シフトに縛られることなくスキマ時間に働けるのが利点。一方、企業側は採用や人件費が抑制でき、職種が広がっている。学生バイトのイメージが強いが、新型コロナウイルス禍による減収をカバーする副業としても、晩婚化で定年後も子供の学費負担が続くシニア層向けとしても活用されている。

(産経新聞 3月26日)

ギクワークのマッチングを行うアプリの登録者は急速に増加している。登録者の過半数は30代以下とも言われているが、シニア層の利用も増えている。元々、フルタイムだけでなく、多様な働き方を求めるシニアにとって、ギグワークは望ましい就労形態のひとつだ。スマホのアプリで仕事を探すことに抵抗のある人もいるかもしれないが、ガラケーはなくなり、シニアもスマホを持つ時代になった。アプリの利用は、シニアにとっても日常的な風景となる。

ただ、様々な仕事をギグワークで受けていると、なかなかスキルを高めることができない。フルタイムの正社員と違って、ギグワーカーのスキルアップは自己責任だ。今までの経験だけで今後も仕事ができるとは限らない。シニアといえども、自分の将来を見据えて、自分が生きていく世界を切り拓くための自己研鑽を続ける必要がある。