シニア情報生活アドバイザー 同世代だから、何度でも聞いて

高齢者はデジタル機器の扱いが苦手だと思われがちだが、仕事や日常生活でパソコンやスマートフォンなどの情報端末に慣れ親しんできたシニアも少なくない。この知識や技術を生かして、同世代のシニアに情報端末の使い方を教えるのが「シニア情報生活アドバイザー」だ。子や孫に何度も同じことを聞いて、嫌がられてしまった――。そんな経験を分かち合えるところにこそ、シニア同士で教え合う意義があるという。

(毎日新聞 2月7日)

シニアがシニアに対してITを教えることにより、高齢者がパソコンやネットワークを利用して、より楽しく、活動的な生活を送れるようになることを目指しているのが、「シニア情報生活アドバイザー」だ。アドバイザーは、単に、技術を教えるだけでなく、趣味に役立てる方法や生活を楽しく便利にする方法、社会参加のために役立てる方法も伝える。ニューメディア開発協会内に設置されているシニア情報生活アドバイザー事務局は、各地のNPOなどと協力して全国で養成講座を実施してきた。

シニアはデジタル技術に疎いとされ、シニアのデジタルデバイドが問題視されてきたが、今や、デジタル機器を使ってきた世代がシニアの域に達し、機器の使用方法はある程度知っているシニアが増えている。これからの課題は、ITの活用方法だ。シニア情報生活アドバイザーを介して、シニアライフをより豊かにするIT活用のノウハウの共有が進むことを期待したい。