長生きするのも悪くない、と思える社会に 「孫育て」グッズを開発

乳児を長時間抱いても疲れにくい「抱っこふとん」を手作りする工房を運営する「シゴトラボ合同会社」(さいたま市南区)は「長生きするのも悪くない、と思える社会にしたい」をモットーにする。シニアの働く場と居場所作りに取り組む。
工房名は「BABAlab(ババラボ)さいたま工房」。民家に40~70代の女性たち約15人が集まりミシンで「抱っこふとん」を縫う。会社を設立した翌年の2012年12月から販売。多いときは月200枚売れる息の長い人気商品だ。
(東京新聞 8月29日)

高齢者の働く場とコミュニティーを提供する取り組みは、高齢化の進む地方での事例が紹介されることが多いが、都市部でも同様の活動は地道に行われている。政令指定都市のさいたま市もその例外ではない。

都市部では、高齢者だけでなく、幅広い世代が協力して事業を進める姿もよく見られる。このさいたま市のシゴトラボ合同会社にも、メンバーとして、40~70代と多様な世代が参加した。事業を永続的に運営するには、様々な業務をこなさなければならない。裁縫のように高齢者に向いた仕事もあれば、広告、宣伝のように若い世代が得意な仕事もある。適材適所を望むなら、集まる人材の幅も広い方が良い。

高齢者と一緒に働く若い世代にとっても、自分が高齢になったときのことを実体験を通じて考える機会を得るのは意義がある。