コロナ禍におけるシニア層のお盆期間の過ごしかた調査

DMM.comグループの株式会社DMMファイナンシャルサービスは、全国の65歳~89歳までの男女800名を対象に、「シニア層のお盆期間の過ごしかた」に関するアンケートを2021年7月30月~8月3日に実施。
(中略)
コロナ以前のお盆休みと比較すると、80代が「使う予算が増えた(51.4%)」と最も多く回答したのに対し、60代では「使う予算が減った(40.9%)」との回答が最多。
予算が減った理由として、「コロナ前と比較すると収入が減ったから」と回答した人が多く、年代によって働きに出ている人の生活の変化が浮き彫りとなる結果に。
(DMMファイナンシャルサービス 8月16日)

コロナ禍によって、特に、非正規雇用の高齢者が離職するケースが増え、全体として収入が減っている。このため、働く人が多い60代では、お盆期間に使う予算は減少した。収入が減っていない人でも、感染拡大を避けるために家族が帰省をしないと、家で使う費用が減り、支出が少なくなる。

ただ、新型コロナウイルスのワクチン接種は、年齢が高い層から順次進んできたため、8月初めの時点では、より高齢の人の方が接種済みの割合が高かった。接種が終わった人は、旅行に行くなど経済活動を再開しため、使う予算が増える。80代のアクティブ・シニアの中には、リベンジ消費を計画している人も多かったのだろう。

しかし、実際には、このアンケートの後、第5波が深刻化したため、行楽を予定していても、予算を使わないまま、お盆期間はステイホームをしていた人の割合が増えた。今年もまた、新型コロナウイルスの感染状況に振り回されたお盆だった。

ワクチンの接種率が上がっても、今後も、感染は拡大と収束を繰り返すという専門家の予測もある。感染症のリスクを適切に軽減しながら、雇用と消費を維持することがシニアにとっても重要だ。