ネット上で楽しむシニアも 定年後は“習慣”で居場所を見つける

定年後は、もはや「余生」ではない。65歳男性の平均余命は約20年。その間の3次活動時間(食事や睡眠、家事、介護などの生活維持に要する時間を除いた自由時間)は6.8万時間ある。23歳から65歳までの総実労働時間は8.6万時間だから、現役時に働いた時間の8割に相当する自由時間を定年後に過ごすことになる。
(週刊朝日 7月20日)

長い老後の自由時間、多くの人が仕事や趣味にいそしむことになるが、仕事に比べて趣味の時間は、過ごし方がより自由なだけに、生活のリズムを整えにくい。生活のリズムが一定でないと心理的にも安定せず、居場所としての居心地の良さが感じられなくなることもある。趣味の時間といえどもルーチンを作って習慣とすることが重要だ。

他者と定期的に触れ合う機会は、習慣作りに役に立つ。集まって談笑する場所があるだけでも、その地域のシニアにとっては、生活のリズムを刻み、居場所を感じることが容易になる。さらに、ネットを使えば、地域を越えてコミュニティーを作ることも可能だ。接触できる人が増えれば、同好の士と出会う機会も増える。

ネット上には、様々な趣味のコミュニティーが生まれてきた。まだまだ若い人達が作ったネット・コミュニティーが多いが、本来、リアルな世界での行動範囲が狭いシニアの方がネットでコミュニティーに参加するメリットは大きい。今後は、シニア向けのネット・コミュニティーも拡大していくだろう。

人が集まれば、そこに市場が生まれ、仕事や雇用も発生する。地方で、シニアの集いの場と仕事の場を兼ね備えた施設が増えているが、同じことがネット上でも起きてくるに違いない。ネット上に趣味と実益を兼ねた様々なシニア向けの居場所が生まれることを期待したい。