サントリー「お節介おじさん・おばさん」、職場救う

人生100年時代、多くの企業が従業員の雇用期間を延長している。増え続けるシニアの力をどう生かすか。サントリーホールディングス(HD)は包容力のある人材を職場のメンターに任命した。人間関係や在宅勤務の孤独に悩む後輩を救う「おせっかいおじさん・おばさん」は、多様な世代が働く職場の1つの解となりそうだ。
(日本経済新聞 2月15日)

様々な業務でシニア人材の活用が進んでいる。年齢でひと括りにするのではなく、一人一人の能力を細かく評価すれば、今までのキャリアとは違う分野で会社に貢献してもらえる可能性も見えてくる。サントリーはシニアの包容力や人間力に着目した。

大企業には、産業カウンセラーもいるが、カウンセラーはカウンセリングの専門家ではあっても会社勤めの経験は少ない。同じ会社で長く働いてきたシニアの方が共感を得やすいこともある。

ただ、すべてのシニアが高い包容力と人望を持っているわけでもない。適性のある人を選ぶことが重要だ。適性のない人では、単なる「おせっかい」で終わる。人選には、人事部門の評価だけでなく、「おせっかい」される側の評価も重視すべきだ。