女性活躍推進、シニアでも 栃木県人材センター


栃木県シルバー人材センター連合会が全体の3割にとどまる女性会員の獲得に力を入れている。草刈りや清掃など男性が働くイメージが強いが、学童保育や店舗の接客など女性が活躍する場面も多い。女性を意識した講習会やテレビCM放映を通じて、センターの仕事の魅力をアピールしている。
(日本経済新聞地方版 12月7日)

シルバー人材センターがシニアの職場を開拓してきた功績は大きいが、それだけに、男性が体を使ってする仕事が多いという固定的なイメージが世の中に広く浸透している。女性がパートの職を探すときはハローワークに行くことの方が多いだろう。ただ、シニアの女性に特化した仕事では、シルバー人材センターも果たすべき役割は大きい。栃木県が行っているように、まずは、シニアの女性にシルバー人材センターの活動を紹介し、認知してもらうことは重要だ。

フルタイムで働くのは無理があるが、時間や業務内容の自由度を確保しながら短時間働きたいというシニアの女性は少なくない。そうした層を労働市場に取り込むためには、シルバー人材センターも求人、求職の両方を拡大する努力を継続する必要がある。新型コロナウイルス感染症の拡大によって、シニアの労働市場が低迷する中、シルバー人材センターの活動に期待したい。