NEC、自社のシニア人材派遣で新会社 大量定年対応

NECは、高度な専門知識を持つ60歳以上のシニア人材の就業支援に乗り出す。人材派遣などを担う会社を新設し、定年後もグループ内や顧客企業で現役時代の知見を生かした仕事を続けられるようにする。同社では今後5年の間にグループ全体で年間約3千人が定年を迎えると見込む。労働人口の高齢化を見据え、企業が働く場を提供する動きが広がりそうだ。
(日本経済新聞 10月16日)

企業が早期退職を募る場合、応募者に人材仲介業者のサービスを無償で提供する。今回、NECは、定年で退職しないシニア従業員に対して、自社グループで人材派遣を行うことに乗り出した。人材派遣を担当する部門はグループ内の別会社となるので、今までシニア人材が所属していた部門や会社にとっては、その人が退職したのと同じになる。一方、シニア本人としても、今までと違う職場で、より能力を発揮する機会を得ることができる。特に、NECグループ外へも派遣や仕事の斡旋を行うため、雇用機会の選択の幅は拡がるかもしれない。

合理的な制度ではあるが、人材派遣を担当する新会社が独立採算で利益を上げ続けるのはチャレンジングでもある。人材派遣先が十分に集まらない場合には、雇用条件を落としてでも雇用機会の確保を優先しなければならない。結果、派遣されるシニアの待遇は低下する。大企業に残っても、待遇は市場価格で決まる時代になってきた。