60代シニアのやる気をUP 決め手は働きぶりの評価

人生100年時代に備え、70歳までの就業機会の確保が来年4月から企業の努力義務になります。現行65歳まで雇い続ける義務がありますが、さらに70歳になるまで働き続けられる配慮を企業に求めます。経験豊富なシニアは貴重な戦力である一方、緊張の糸が切れた無気力シニアの扱いに戸惑う職場も増えています。どうすれば60歳以降もモチベーション高く働いてもらえるか。企業も対策に本腰を入れています。
(日本経済新聞電子版 9月6日)

60歳以降の従業員のモチベーションの維持には、待遇改善が欠かせない。役職を離任し、給与も下がれば、管理職であったときと同様のモチベーションを維持するのは困難だ。ただ、待遇が良ければモチベーションが上がるとも一概には言えない。この記事で紹介されている企業活力研究所の調査では、報酬とやる気の相関は明らかではないという。

権限が小さくなり、収入が減っても、本人の望む仕事ができ、その結果を会社がポジティブに評価してくれれば、モチベーションは上がる。企業にとっては、シニアの従業員が能力を発揮できる職場環境を整えることが重要だ。一方、従業員は、いくつになっても企業に貢献できる専門的な能力を磨くことを怠ってはならない。この両者が適切にマッチングしたとき、シニアのモチベーションも企業の付加価値も共に最大化されることになる。