ガラケーで圃場確認、シニア対応サービス開始 スマート水田サービス「パディッチ」

スマート農業分野で稲作のイノベーションを手がける、(株)笑農和(富山県滑川市)は、スマート水田サービス「paditch」(パディッチ)の電話操作サービスを9月から開始する。
「paditch gate02+」は、遠隔操作・自動制御により水田の水管理を省力化できるサービス。従来はパソコンやスマートフォンからの操作が可能だったが、スマートフォンを持たない層や高齢者からのニーズにこたえるため今回の電話操作サービスを開発した。
(農業協同組合新聞 9月3日)

スマート農業の実現を目指して、様々な企業が新たなアイデアで商品開発を進めている。得に、高齢化が日本農業の大きな問題となっているだけに、高齢者でも操作しやすいシステムへの期待は大きい。

遠隔制御や自動制御ができても操作が難しいと使えこなせない人も出てくる。操作デバイスがパソコンやスマーフォンだと、そもそも、それらのデバイスを持っていないか、買っても操作画面まで辿り付けない人もいる。そんな人には、今回のpaditchiのように、音声によって情報を受け取り、ボタンのプッシュで操作できるサービスは便利だ。将来、AIによる音声認識を取り入れて、音声で操作できるようになると更に便利になる。

高度な機能を持った製品やサービスが広く普及するには、商品の開発者がこうしたユーザーインターフェースの高度化にも目を向けることが重要だ。高機能ではあるが、操作は複雑、というのでは利用者は限られる。高齢者や障害者の雇用拡大には、ユーザーインターフェース上のハードルをITで乗り越える工夫が必要だ。