日本添乗サービス協会、添乗員高齢化に対応

日本添乗サービス協会(TCSA、正会員38社、三橋滋子会長<TEI会長>)は3月26日、平成31年度通常総会を東京都港区のメルパルク東京で開催した。31年度の事業は「人材確保のための環境整備」「労働契約法・労働基準法改正への対応」「添乗員の高齢化への対応」を3本柱に進めることを決めた。
(中略)
添乗員の平均年齢は47、48歳という。添乗員の高齢化への対応としては、昨年4月から高齢・障害・求職者雇用支援機構からの受託事業として「高齢化する添乗員の活用に向けたガイドラインの策定」をテーマに取り組んでいる。高齢化した添乗員の職域拡大を図るため、インバウンドやMICEへの対応が可能な人材を育成する研修も実施する予定。
(観光経済新聞 4月10日)

昭和の時代には、バスガイドは若い女性の職業であったが、昨今の観光バスなどの添乗員は高齢化が進んでいる。若年層が集まらないという事情もあるが、日帰りバスツアーの顧客の中心層が高齢者であることを考えると、むしろ高齢の添乗員の方が乗客と話が合って良いとも言える。

問題は、添乗員は意外に重労働であり、高齢の添乗員が無理なくサービスを提供できるようにするには、働き方に配慮が必要とされることだ。運転手の交代要員はいても、添乗員は一人ということもよくある。一人であっても、休憩時間や気分転換の機会を十分に取るなど、添乗員の心と体の健康に留意した勤務形態を模索することが重要だ。そのことが、高齢者の活躍の場を拡げることにも、また、若い人材を確保することにもつながるだろう。