シニア層と第2新卒者で人手不足対策 神戸経済同友会が提言

神戸経済同友会は27日、兵庫県内企業の人手不足対策として、卒業後3年以内の「第2新卒者」とその親や家族を対象にする合同就職説明会の企画、人工知能(AI)を活用してシニア人材と企業を結ぶ仕組みづくりなどを盛り込んだ提言を発表した。
(神戸新聞 12月27日)

AIの普及に伴い、AIを人材採用で活用する企業は増加している。特にエントリーシートの一次審査ではAIが活躍するようになってきた。手書きでエントリーシートを書いて郵送していた昔とは異なり、今はインターネットで手軽に送信できるため、人気のある大企業には大量のエントリーシートが押し寄せる。ある大手飲料メーカーには、採用予定40人のところに、1万数千のエントリーシートが送られてきた。こうなると、人手で読むのは大変だし、審査者を増やせば審査者によって審査基準にばらつきが出る可能性もある。そこで、AIが明らかに合格のケースを選別して二次審査へ送り、AIが合格基準を満たしていないと判断したケースだけ、人事担当者がチェックする企業が増えてきた。AIによる全自動ではないが、人事担当者の負荷は大幅に削減される。

このようなAI技術を使えば、シニア人材と企業のマッチングも効率的かつ効果的に行うことができる。特に、高齢者の場合は、健康状態や勤労意欲などによって希望する業務や勤務形態が多様であるため、企業との条件のすり合わせは複雑になりがちだ。AIによる支援は、効果が期待できる。