「シニアは64歳から」 5年で2歳上昇

20~74歳の男女に「何歳からシニアだと思うか」と尋ねたところ、回答は平均で64.2歳だったことが、7日までに民間調査会社「リサーチ・アンド・ディベロプメント」の調べで分かった。62.4歳だった前回の2012年調査から約2歳上がった。
同社は「シニアは現役との境目を感じ始める時期というイメージを持つ人が多いが、60歳を超えても働く人が増え、意識も変化している」と分析している。
調査は17年10月、首都圏の男女を対象に実施、2741人の回答を集計した。
シニア年齢については、回答者の年齢が上がるほど高くなる傾向。20~50代の各年代の回答平均が63歳前後だったのに対し、60~64歳は65.2歳、65~69歳は68.0歳。70~74歳では70歳を超えた。
(日本経済新聞 5月7日)

高齢者という言葉とシニアという言葉は、同義語だがニュアンスは若干異なる。シニアという言葉には、元気に活動するアクティブ・シニアであることを連想させる語感がある。したがって、「何歳から高齢者だと思うか」と質問されたときよりも、「何歳からシニアだと思うか」と尋ねられた方が、若い年齢を答える人が多い。それでも、シニアだと思う年齢は、64歳代まで上がってきた。60歳を越えても現役で働くことが普通になったことの証左だ。

また、60歳以上の層でシニアだと思う年齢が高いことは、60歳を越えても、まだまだ働けることを実感している人が増えていることを物語っている。労働市場としても消費市場としても、拡大するこのシニア直前層を取り込んでいくことが、日本の経済成長を促進させる上で重要だ。