京都観光ガイドに高齢者育成へ 雇用支援

高齢者の雇用を支援する京都府元気シニア活躍協議会は、高齢者観光ガイドを育成する「京都ウェルカムサポーター養成講座」の1期生を募集している。60歳以上を対象とした講座や研修を実施して、高齢者の地域活動を促す狙い。
講座は日本語ガイドと英語ガイドの2コースあり、5~9月の各月2日間、ハートピア京都(中京区)や市内の社寺で、歴史や文化、ガイド法などを学ぶ。修了後は、同協議会にボランティアとして登録し、観光団体などからの要請に応じて、観光ガイドとして活動する。
受講条件は(1)5月時点で60歳以上であること(2)京都商工会議所が実施する「京都検定」3級以上を保持していること(3)講座全てを受講できることなど。英語コースは別途、英検2~3級か、英語能力試験TOEICスコア350~550の証明が必要。
(京都新聞 4月11日)

京都府元気シニア活躍協議会は、厚生労働省から生涯現役促進地域連携事業を受託してシニアの就労を支援している団体だ。シニア人材バンク登録者への個別相談やシニア向けのセミナー、説明会を行っている。

一般に、シニア人材バンクへの求人は、清掃、警備、設備管理など軽作業を行うものが多い。しかし、今回の「京都ウェルカムサポーター」は、シニアの知識とコミュニケーション能力を活用する仕事だ。観光都市、京都ならではの仕事ではあるが、一定の需要と供給が期待される業務でもある。講習会などを通じて、それぞれのサポーターが提供するサービスの品質を確保することができれば、継続的な事業として成り立つだろう。体だけでなく知恵も活用する地域活動として、今後の成長が期待される。