高齢者施設は「終のすみか」か、介護度や資産に応じ住み替え念頭に

老人ホームはいったん入れば最期まで暮らせる「終(つい)のすみか」と思いがち。だが体調の変化などで住み続けるのが難しくなることもある。値上げも続き、懐が寂しくなって引っ越す人も増えそう。資金に余裕を持ち、住み替えも視野に入れて選びたい。
(日本経済新聞 5月12日)

資金に余裕を持って高齢者施設を選択したつもりでも、物価高による値上げで、最期まで暮らせなくなるケースが増えてきた。インフレ時代には、将来の物価上昇を加味した資金計画が欠かせない。最初に費用が高い施設に入居すると、予想以上に資金が枯渇して、住み替えも難しくなることもある。資金の余裕は今まで以上に大きく持っておくべきだ。

また、介護の必要がない間は、施設に入居していても、働き続けて収入を得るのも良い。住まいが高齢者施設であっても、施設の中や近隣の職場で働くことは可能だ。高齢者の住居と職場を一体化した職住近接の社会づくりに、高齢者施設が貢献できることは多い。介護サービスに個々のニーズに合わせた多様性が必要なように、高齢者と社会との関わり方にも多くの選択肢を用意すべきだ。