労働力人口が初の7千万人突破、女性・高齢者増

総務省が公表した労働力調査で、労働市場に参加する2025年の「労働力人口」が年平均で初めて7千万人を突破した。女性や高齢者の就業の広がりなどが要因だ。だが、1人当たりの労働時間は短くなっており、供給力の底上げへの力不足は否めない。女性や高齢者による働き控えを招く制度の見直しや、働き続けやすい職場環境の整備などが求められている。
(中略)
女性や高齢者の雇用には非正規労働や時短勤務が多く、平均労働時間と就業者数をかけ合わせた「労働投入量」は低下している。
(産経新聞 2月5日)

労働投入量は低下しているとしても、労働人口が増加したことは良いニュースではある。もし、女性や高齢者の就労者が増えなければ、労働投入量はさらに減少していた。労働投入量の減少は、女性や高齢者が増えたからではなく、残業規制などで正規労働の労働時間が減少していることが要因だ。正規労働の労働時間減少を女性や高齢者の労働参加で補えなかったというのが実態だ。

今後は、「女性や高齢者の働き控えを招く制度の見直し」によって、さらなる労働力人口の増加を目指すというのもひとつの方向性だが、女性や高齢者の人口にも限界がある。仮に、ほとんどの女性と高齢者が就労したとしても労働投入量が増える余地はそれほど大きくない。そうであれば、少ない労働投入量で多くの付加価値を生み出すこと、すなわち、生産性の向上が重要になる。制度の見直しだけでなく、生産性の低い産業への補助金の削減など、市場の競争原理に基づく労働力の最適配置を促進する施策が必要だ。