70歳までの就業35%が措置実施、厚労省集計

70歳までの就業機会確保措置を講じている企業割合が過去最高の34.8%となったことが、厚生労働省の「令和7年高年齢者雇用状況等報告」集計結果で分かった。前年に比べて2.9ポイント増加している。労働者21人以上の企業からの報告に基づき、同年6月1日時点の状況をまとめた。就業機会確保措置の実施割合は、努力義務化された3年に25.6%だったが、6年に31.9%と3割を超えた。
(労働新聞社 1月14日)

70歳までの高年齢者就業確保措置を実施済みの企業は増加を続けている。前年比2.9ポイントの増加なので、急増しているという状況ではないが、増加傾向は定着した。特に、大企業に限れば、前年比4.0ポイントの増加で、増加率は高い。元々、高齢者の雇用割合が低い大企業が、高齢者の就業機会確保を進め、中小企業との差を縮めている。70歳までの就業機会確保措置を講じている企業割合は、中小企業が35.2%であるのに対して、大企業は29.5%だ。現在のトレンドが継続すれば、中小企業と大企業の差は、来年には5ポイントを切るだろう。

また、65歳までの高年齢者雇用確保措置の内訳では、「継続雇用制度の導入」により実施している企業が2.3ポイント減少し、「定年の引上げ」により実施している企業は2.3ポイント増加した。定年後再雇用より正社員のまま雇用を続ける企業が少しずつ増えている。

これらの傾向が続けば、60歳定年で再雇用となるのを契機に転職する人は減少し、65歳以降も大企業に残る人が増える可能性がある。一方で、大企業の黒字リストラによる早期退職者は増加している。高齢者の労働市場の需給バランスについては、今後、注意が必要なようだ。