働くシニアが金銭以上に求める報酬の正体
「人生100年時代」を迎え、60歳を過ぎても働くシニア層は一般的な存在となっている。オースタンスが実施した「シニアの仕事とお金に関する意識調査」によれば、現在仕事をしているシニアは全体の60.0%に上り、半数以上が現役で就労している実態が明らかになった。注目すべきは、彼らの高い労働意欲と、その働く動機が金銭的な理由だけに留まらないという点である。仮に生活に困らないだけのお金があったとしても、「今のまま働きたい」または「もっと働きたい」と考えているシニアは、全体の約半数(49.5%)に達している。
(Forbes JAPAN 11月30日)
高齢者に働く目的を問うアンケートをすると、「金銭的な理由」以外の目的も多く挙げられる。このアンケートでも、1位は「生活費のため」だが、2位は「人とのつながりを持ち続けたいから」、3位は「体を動かしていたい・健康のため」だった。複数の回答を許す形式のアンケートでは、結果は多くの場合こうなる。生活費の不足を感じている人は、まず、「生活費のため」を選択した後、それ以外の選択肢もいくつか選ぶ。その結果、「金銭的な理由」以外の目的も上位に並ぶことになる。
ただ、現役世代と比べると、年金収入や資産が一定程度ある人が多い分、金銭的な理由の比重が低くなるのは確かだ。雇用を提供する側の事業者も社会制度を設計する行政も、そうしたシニアのニーズに応える必要がある。最低賃金の壁はあるが、低賃金であっても自己実現と社会参加への手段となるような雇用機会を増やすことも必要だ。
