インフルエンサーの20%がシニア? 95歳も活躍
「95歳、ユニクロワンピース着てみたよ!」インスタグラムの短いリール動画で鮮やかなオレンジ色のワンピースを使った様々なコーディネートを披露するのは大津市の介護施設、琵琶湖大橋翔裕館Ⅰ号館で暮らす山本美智子さん(95)。カジュアルなジージャン合わせや、ピンクのスカーフを使った上品なコーデ、ネイビーのロングシャツを使ったシックな印象など多彩な着こなしを披露する。
(中略)
全国のシニアの間で「川柳女王」として名をはせるのがそんぽの家柳沢(東京都西東京市)に入居する井上幸子さん(98)だ。オフィスニートが月に1度開催する句会形式の川柳番組で、過去8度「金賞」に輝いた。毎月お題に合わせて川柳を考え、応募している。クスリと笑ってしまう句や思わず「あるある」と共感してしまう句を作るのが得意だ。
(日本経済新聞 6月18日)
SNSを利用する高齢者は着実に増えてきた。日本ではSNS(Social Networking Service)という和製英語的略語で呼ばれているが、英語では普通、ソーシャル・メディアと言っている。ソーシャル・メディアの方が、「利用者同士が直接双方コミュニケーションをして社会的相互作用を生み、そこに社会を形成するメディア。」というニュアンスが、より伝わる表現だ。
高齢者の参加者が増えるにつれ、高齢者も、単に見たり読んだりするだけでなく、投稿し情報を発信するようになってきた。その結果、高齢者同士のコミュニティーがインターネット上に生まれ、物理的な空間を超えた交流が始まっている。高齢になると行動範囲が狭くなるため、参加するコミュニティーが地域社会に限定されがちだが、ソーシャル・メディアでつながれば、遠隔地に住む人とも社会を形成することができる。こうした社会参加の機会拡大は、高齢者の健康増進に役立つとともに、雇用機会の拡大にもポジティブな影響を与えるだろう。