万博でシニアeスポーツ決勝開催決定
2025年大阪・関西万博において、シニア世代を対象としたeスポーツ大会「GeeSports大会 決勝」が開催されることが決定した。大会を主催するのは、株式会社デジタルハーツホールディングスが資本参加するGeeSports万博実行委員会有限責任事業組合(GeeSports LLP)。GeeSports LLPは、高齢化社会が抱える課題に対し、エンターテインメントの力で解決を図ることを目的に設立された組織。加齢による身体機能の低下があっても楽しめるように設計された専用ゲームを通じて、シニアがいきいきと活躍できる場を創出する「GeeSports」プロジェクトを推進している。
(CREATIVE VILLAGE 4月14日)
eスポーツを楽しむ高齢者の話題がマスコミに取り上げられるようになって久しい。体を使わなくてもプレイできるeスポーツは、高齢者にとって参加しやすいスポーツだ。肉体を鍛えることはできないが、脳には適度な刺激と興奮を与えてくれて、認知機能低下の抑制に役立つ。ネットワークを介して物理的に離れた場所にいる人ともプレイすることができ、コミュニケーションの対象が広がるという利点もある。
一方、ネットワーク経由で会うだけでなく、ひとつの会場に集まって、より濃いコミュニケーションを楽しむこともできる。万博のように、不特定多数が集まる場所を会場にすれば、eスポーツを知らない人々にも、その楽しさを伝えることができ、eスポーツの魅力を共有するコミュニティの拡大につながるだろう。高齢者の身体機能や認知機能は個人差が大きいが、今後、AIが発達すれば、ゲームソフトがその差を自動的に埋めることも可能になり、高齢者がeスポーツをプレイするハードルはさらに下がる。万博はそうした未来の姿を示す良い機会だ。