高齢者活躍の好事例を紹介、厚労省

厚生労働省は、役職定年・定年制の見直しやジョブ型人事制度などによって高年齢者が活躍できる環境を整えている企業の事例を取りまとめ、高齢・障害・求職者雇用支援機構が運営する「高年齢者活躍企業事例サイト」に掲載した。ヒアリング結果に基づき、太陽生命保険㈱やオムロン㈱など14社の給与・人事制度上の工夫を紹介している。
(労働新聞社 10月16日)

高齢・障害・求職者雇用支援機構は、これまでも毎年のように高齢者の雇用推進事例集を作成し、公表してきた。2024年からは、70歳までの就業の確保を事業主の努力義務とすることなどを内容とする改正高年齢者雇用安定法の施行に伴い、名称を「65歳超雇用推進事例集」から「70歳雇用推進事例集」に名称を改めている。
「70歳雇用推進事例集2024」では、事例を従業員数によって4つに分類し、読者が自社と同規模の企業の事例を探しやすくしている。「高年齢者活躍企業事例サイト」では、さらに、フリーワードで検索できる他、70歳以上継続雇用制度の有無、70歳以上継続雇用制度有りの場合に対象は希望者全員か基準該当者のみか、定年年齢、従業員数などによって絞り込みができるようにして、検索機能を充実させた。事例数も増加しており、従業員5000人以上の大企業の事例も40を超えている。今までの紙の書籍とその電子版という形態から事例データベースを自由に検索するという利用形態になって、事例は年1回ではなく随時追加されることになるだろう。高齢者雇用推進のノウハウを共有する場として、成長し続けることを期待したい。