マッチングサービスやeスポーツ…シニアと孫世代の令和的交流

核家族で一人一人の関係が希薄化する中、高齢者と孫世代をつなぐ試みが広がっている。高齢者と孫世代は、子世代に比べて、双方に足りない部分を補い合う関係が築きやすいという。マッチングサービスやeスポーツと、つなぐツールは現代的で、時代に合った交流が展開されている。
(中略)
高齢者と若者は相性がいい。経験値が浅い若者と、加齢でいろいろなことができなくなってしまったが経験値が高い高齢者は、足りない部分を補完し合うことができるからだ。若者の親世代は経済的・能力的に自分で完結できるので、ほかの世代と互いにウィンウィンな関係になりにくい。
(産経新聞 12月17日)

「高齢者と若者は相性がいい」としても、高齢者と若者が出会う機会がなければ交流は生まれない。かつては、家庭や地域社会に多様な年齢層の人々が混在し、互いに協力し合ってきた。しかし、現代社会、特に、都市部では世代を越えたコミュニケーションの機会は限られる。そうした中、インターネットを介したサービスが高齢者と若者を結ぶコンタクトポイントとして台頭してきた。ネットを使えば、物理的な距離に関係なく、両者を結びつけることができる。

今のところ、こうしたサービスは何らかの手助けを必要とするシニアが若者に有償で支援を求めるというビジネスモデルが多い。しかし、今後、経験値が高いシニアとその経験を必要とする若者とをマッチングするサービスが普及してくれば、逆に、若者がシニアに報酬を支払うことも珍しくなくなる。文字通りウィンウィンな関係が成立する時代になるだろう。