中部国際空港でANAの「アバターロボット」を活用

愛知県のオープンイノベーション事業「あいちデジタルアイランドプロジェクト」で、ANAグループのアバターロボットを活用する実証実験が始まりました。中部国際空港とその周辺地域で、オンライン学習体験やリモート接客業務などに使用されます。
この実証実験には、ANAグループ・avatarin株式会社のアバターロボット「newme(ニューミー)」が採用されています。すでに9月には児童向け学習体験が行われたほか、11月18日には高齢者の就労支援の実証実験も実施されました。今後も観光地への遠隔訪問などの活用・実験を重ね、2024年3月には20台以上のアバターロボットを同時稼働させ、海外からの展示会参加等も行う予定です。
(Mogura VR News 11月22日)

アバターロボットの実用化が加速している。遠隔操作でロボットを動かして仕事をすることができれば、物理的な移動が難しい高齢者や障害者でも働くことができる。今回の実証実験では、愛知県津島市にいるシルバー人材センターの会員が同じ愛知県の常滑市にある国際展示場のnewmeを操作してイベント会場の接客を行ったが、技術的には、もっと離れた地点から操作することも可能だ。

また、ロボットであれば、質問に答えるだけのインターネットに接続されたディスプレイとは違って、会場内を自由に動き回ることができ、案内係としてできるサービスの幅は格段に広がる。たとえば、ロボットによっては、重い荷物を持つなど、操作している高齢者や障害者にはできない業務もこなすことができる。さらに、AIによる支援を付加すれば、操作者が知らないことも案内することができるだろう。今後、ますます、ITやロボティクスが高齢者や障害者のハンディキャップを埋めていくことを期待したい。