早稲田大学や立教大学、シニアの学び直し支援

「人生100年時代」が本格到来する中、シニアの学び直しをサポートする大学の動きが活発になっている。社会課題への知見を深めるコミュニティーの場を提供し、充実したセカンドライフを送るヒントを授けているようだ。シニアの入学が広がる中で、卒業後の「進路」をどう示すかも課題になっている。
早稲田大学は50歳以上のプレシニアからシニア層の学びを支援する「ライフ・リデザイン・カレッジ」(LRC)を2022年に創設した。仕事や子育てが一段落した人たちに次のライフワーク設計を考える場を提供するのが目的で、初年度は57人が入学した。
(日本経済新聞 8月23日)

少子化で高校生の数が減る中、大学は社会人教育に力を入れてきた。MBAコースのようなキャリアアップのための講座には、従来から一定の需要がある。近年では、これに加えて、シニア向けのコースも増えてきた。一般向けのコースに通うシニアも少なくないが、シニア向けのコースの場合、シニアならではのライフステージに合った講座が用意されているので、これも一定の人気がある。

早稲田大学のライフ・リデザイン・カレッジでは、その名の通り、人生を再設計するのに役立つ知識を得ることができる。カリキュラムには、今後の生き方をデザインするための土台となる知識や思考法の科目の他、社会課題、教養、コミュニケーションの3つの領域で、幅広い専門科目が提供されている。卒業したからといって、学位が与えられたり、転職先が保障されているわけではないが、今までの仕事から離れて今後の人生を見つめ直すためには、こうした講座で過ごす時間は貴重な体験となるだろう。