老後はおひとりさま?-シニアの結婚の意識-

konkatu
資料:「独身シニアの暮らしと出会いに関する意識調査」オーネット 2013年5月

高齢者の人口増加に伴い、ひとり暮らしをするシニアも増えています。
先ごろ発表された厚生労働省の予測では、世帯主が65歳以上の世帯のうちの単独世帯(=ひとり暮らし)の割合は、2010年には30.7%でしたが、2035年には37,3%、東京や大阪では4割を超えるとされています。

ひとり暮らしをする理由は人それぞれ。ひところ“熟年離婚”が話題となりましたが、同居期間20年以上を経て離婚した夫婦の数は、1990年ごろまでは増加傾向にありましたが、2000年以降はほぼ横ばいで、全体の離婚件数の16.5%程度です(「人口動態統計特殊報告書」2008年 厚生労働省)。

 一方、増加しているのが一度も結婚をしないという人々。50歳までに1度も結婚をしたことのない人の割合を“生涯未婚率”といいますが、2010年の国勢調査を元にした生涯未婚率は、男性で16%、女性で7.3%に達しており、それぞれ1995年と比べるとほぼ倍増。さらに、2030年には男性は29.5%、女性でも22.6%に達すると予測されています。
生涯独身を貫くのも、離別・死別を経験してもう結婚はしないと決めるのも、ライフスタイルが多様化していることの表れでしょう。
しかし、いざシニアと言われる年齢に差し掛かってくると、ひとりの生活はやはり寂しく心細い… 「シニアライフは気ままなシングルライフがよい」か「シニアライフに夫婦愛・恋愛は欠かせない」かを尋ねた調査では、「気ままなシングルライフがよい」という人が4割弱、「愛が欠かせない」という人が6割という調査結果もあります(「シニアの生活意識調査」ソニー生命 2013年9月)。

 男女別にみると、男性のほうが女性よりもパートナーを求める気持ちが強いようです。
オーネットが昨年行った調査では、独身シニア女性の30%が「恋人やパートナーは欲しいと思わない」としているのに対し、男性ではその割合は22.9%に留まっています。パートナーが欲しくなる瞬間は、やはり男女ともに「病気、入院をしたとき」ですが、男性では「ひとりで食事をしている時」「休日にひとりで外出するとき」などをあげる人の割合も多く、この調査では“生活のふとした瞬間に寂しさを感じるようだ”と分析しています。

そこで最近注目されているのが、シニア向けの婚活や結婚紹介サービス。
少子化でいわゆる結婚適齢期の人口が減る中で、結婚情報サービス会社が増加する独身シニアを逃すはずはありません。
これまでもシニアの結婚紹介を専門に手掛けているところはありましたが、ここ数年大手も続々シニア向けのサービスを展開しています。
イオングループのツヴァイは2011年に50歳以上に限定したサービスを開始し、グループ各社のシニア向け商品・サービス提案イベントと絡めたショッピングモールでの婚活イベントなども展開。
オーネットもゴルフやウォーキングなどのスポーツイベント、お見合いパーティーなどを通したパートナー探しのサービスを提供しています。どこも、結婚にはこだわらずパートナーが欲しい、共通の趣味を楽しめる友人が欲しい、といった多様なニーズに対応するサービスを揃えているようです。
この先、気ままにひとりで暮らしますか?パートナーとシニアライフを満喫しますか?