-第2回-どうする?どうなる?今後の人生。ライフプランシートで確認しよう

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時間軸を意識できるライフプラン表

ライフプラン表を書いたことはありますか?
ライフプラン表とは、ファイナンシャル・プランニングの基本になるツールで、これからの自分や家族の人生の設計図です。
表に書くのは、会社の定年や子どもの入学、卒業、就職など時間とともに起こることと、マイホームの購入やリフォーム、旅行などの予定や希望です。
お金がからむことは、予算も書いておくといいですね。
「家のあちこちに不具合が出てきたから、何年か後にはリフォームしないと・・・」「自動車はいつ買い換えようか」「退職金をもらったら、念願の海外旅行に行きたい」など、漠然と考えていることを、シートに書き出してみましょう。
書くことで、何となく考えていたことが現実味を帯びてきて、具体的な計画を立てられます。
夢を現実に変えるためのきっかけとなるはずです。
人生後半期は貯蓄を取り崩していく時期です。お金のかかるイベントについては計画を立ててから実行しないと、資金不足に陥るおそれもあります。
数千万円の退職一時金をもらって舞い上がってしまい、クルーザーやスポーツカーを買ったのはいいけれど、年金が思ったよりずっと少なくて生活費が足りなくて困っているという方も実際いるのです。
 
 記入例は、浩紀さんと恵美さんご夫妻の、今後10年の予定と希望を書き出したものです。10年間で必要となる資金の合計は、1,060万円。10年後以降に必要となる支出や介護などの万一に備えるお金も考えないといけないけれど、現在の預貯金と退職金で老後資金は○○円準備できるので、十分まかなえるかな・・・というように、考えられるようになるはずです。

<ライフプラン表 記入例>
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より具体的な資金計画には、キャッシュフロー表を

退職前に年金額や退職金、貯蓄などを計算して、「贅沢しなければ暮らしていける」と思っても、実際にやりくりしてみるとうまくいかないこともあります。
また、社会情勢により年金などの社会保険制度や税制は変わっていきますし、健康状態など自分や家族の変化もあるでしょう。
退職後の家計はどうなるのか、老後資金が不足するのではないか、など漠然とした不安を抱えている人もいるかもしれません。
こうした不安を解消するには、「キャッシュフロー表」が役立ちます。
キャッシュフロー表とは、上記のライフプラン表に、年間収入と年間支出、金融資産残高を加えたもので、これから先(10~20年位)の家計の状態を予想し、チェックすることができます。
月々のお金の流れを追うのではなく、家計を1年単位で考え管理するためのツールです。キャッシュフロー表については、年金の連載のあとに取り上げます。

shizuevoice


2ndfukidashi


私自身は20歳くらいのときから、10年後、20年後の自分の生活を意識していました。
仕事もしたいし、結婚して子どもも育てたいが、30年ほど前の日本では出産後も仕事を続ける人はごく一部。
それなら、出産後に仕事に復帰しよう、そのためには早めに結婚・出産して30代半ばまでに仕事を再開し、40歳頃までに専門分野で身を立てようと決めていました。
人生は予定通りにはいかないこともありますが、40歳のときにFPとして独立することができたのは、
ライフプランを立てて、それに向けて準備をしていたおかげだと思います。
みなさんも自分がやりたいことは何か、どんな生活をしたいか、考えて書き出してみてください。