コラム

  • 高度経済成長の深層海流
     団塊の世代が第一線から退き、次の世代は出口に足がかかり、その次の世代は順番待ちの状態で後に続いている。 企業社会では50歳をすぎれば、おおかた坂道を降りていく。かつてかじった上昇志向型ポジティブシンキングも、いまや用をなさないが、それでも血湧き肉躍る男のドラマは気分を駆りたてる。後半生に何を求めようと、誰しも心の灯火を絶やすわけにはいかない。  かつてNHKの「プロジェクトX」がヒットしたのも、「海賊と呼ばれた男」がベストセラーになっているのも、灯火に引火した現象だ。 とくに敗戦後から高度経済成長期という伸び代の大きい時代が舞台になれば、なお一層、灯火はあおられる。 伸び代の大きい時代は器の大きい人物を生み出す。時代は人をつくるのである。 「海賊と呼ばれた男」のモデル...